takuyo日記

小説に毒されています

出会いについて

J・P・サルトルだかO・ワイルドだかA・みつをあるいはそれに類する昔のおっさんが「幸福はひとつしかないが不幸にはいろいろある」みたいなことを言っていた気がするけど、人との出会いについては逆のことが言えるんじゃないかと思う。嫌な縁、悪い縁というのは、だいたい自分の欠点から漏れ出る腐臭に集まるハイエナのようなもんで、似たようなやりとりのあとに似たような疲れ方をする。その点、良い出会いというのは、そのときどきの自分の最高潮が景色へと滲み出ているから、幸せの数だけ景色がある。と、思ったけど、よくよく考えてみたら出会いに恵まれていたななんて思うときは不幸中の幸いみたいなときが多いだけで、結局は不幸のバラエティには勝てないって話なのかもしれない。っていうことが0.001秒の間に脳髄を駆け巡るという瞬間がさっきありました。そんだけ。